飛距離のマネジメント

飛距離のマネジメント

アマチュアゴルファーなら誰もが追求したくなる飛距離

マン振りして会心のショットが打てた時の快感は忘れられませんし、むしろそれがあるからゴルフはやめられない、なんて思う人もいるはずです。もちろん僕もそのうちの一人なんですが・・・

とはいえ、スコアアップを目指す時に、本当に飛距離って必要なんでしょうか?

僕が安定とは言えませんが、ちょこちょこ80台前半のスコアを出せるようになった時のマネジメントと飛距離の関係性についてちょっと考えてみたいと思います。

ちょっと上から目線で書いてますが、ご容赦ください。
あくまでも僕の超個人的な見解ですし、もっと上手い人はそれなりの理論をお持ちかと思いますので、無視してくだい。

 

ドライバーの飛距離

飛距離、と言えば「ドライバー」みたいなところがあると思います。
「飛ぶ!」「曲がらない!」みたいな宣伝文句に釣られて、最新のドライバーに買い換えるアマチュアゴルファーは沢山いると思います。

しかしながら、よく考えてみてください。

ゴルフの公式競技では規定があり、ドライバーの反発係数なんかも決まっており、それらに基づいてその範囲ギリギリのところで各メーカーが凌ぎを削って、切磋琢磨しています。

なので、もう、ドライバーの性能は限界に来ていると思って間違いないと思います。
規定を無視するなら、もっと飛ばせるドライバーを開発することはメーカーにとってみれば容易いことかもしれません。

だから最新ドライバーが発売されたところで、飛距離はそこまで変わらないと思います。

曲がり幅が少なくなる、ミスヒットに寛容になる、捕まりやすい、高弾道などのメリットは多少あるかもしれませんが、こと飛距離に関して言うと、もう限界です。

では、どうすれば飛距離を伸ばせるのか?

ミート率が変わらないなら、もうスイングを改造するしか無いと思います。

スイングを改造してヘッドスピードを上げる、スイングを改造してスピン量を適切にする、スイングを改造してインパクトゾーンを長くする、インパクトロフトを最適にしたり、打ち出し角を最適にしたり、より捕まった球を打つとか、もう、その人の努力しかないんじゃ無いかと思います。

ですが、苦労してスイングを改造して、一旦スコアが崩れても我慢して続けて改造に挑む精神力があるとして、それでやっと改造したスイングがモノになったところで、一体何ヤード飛距離が伸びるのでしょうか。

5ヤード?10ヤード?

僕の肌感覚だと、ある程度スイングが固まっている人が10ヤード飛距離を伸ばすって、相当難しいと思います。もちろん、初心者でスイングが全然定まっていない人は、もともとロスしている飛距離があるので伸び代しか無いと思いますが。

で、仮に平均10ヤード、ドライバーの飛距離が伸びたら劇的にスコアが上がると思いますか?

多分そんな簡単な問題じゃないと思います。たまに会心の一撃を打てた時に、同伴者にドヤ顔出来る程度です。

350ヤードのPAR4、今までならドライバーで230ヤード。スイング改造を必死にして、やっと240ヤード飛んだとします。
セカンドの残り距離が、120ヤードから110ヤードに縮まったとします。
セカンドで持つ番手、そんなに変わります??
120か110なら、僕ならピッチングで打ち分けるか、9番とピッチングで打ち分けるかの違いです。

さて、ここで確率の話をしましょう。

例えば、あなたなら、残り120ヤードと110ヤード、この10ヤードの差を10球ずつ打って、何球思ったような飛距離で打てますか?
10球ずつ打って、何球ワンピン以内に寄せれますか?

おそらく僕なら、10球中、3球がワンピン以内に寄れば良い方ですし、110ヤードと120ヤードの距離の打ち分けなんて、そんな上手く行きません。しかも風が吹いてたり、傾斜のライだったり、ラフだったりすると尚更確率は低くなります。

これが、セカンドの距離が150ヤードか160ヤードかだったら、もう僕からしたら同じです。
本番のコースで10球打って、1球でもワンピンに寄れば・・・という感じです。

 

アイアンの飛距離

ショートホールなんかだと、同伴者は8番で打ってるから、自分は本当は7番の距離だけど意地を張って同じ8番で打つとか、アイアンの飛距離でも負けたくない!という人がいるように思います。

もうお分かりだと思いますが、何番で打つかより、グリーンに乗るかどうかが重要ですね。

あと、多くのアマチュアゴルファー、特に100を切れなかったり、90を切れなかったりする人に顕著なんですが、アイアンの飛距離に対して、すごく自信を持っている、ということです。

例えば練習場なんかで、計測出来るところありますよね。
そして仮に7番アイアンを打つとします。
良い当たりが出た時は、150ヤード、少し芯を外すと140ヤード、バカ当たりして155ヤードみたいにバラつきは当然あります。
アマチュアなんですから仕方が無いんです。

でも、多くの100や90を切れないゴルファーは、良い当たりをした時の記憶力が凄まじいようで、自分の飛距離は良い当たりをした時の150ヤードだと思っているのです。

だから、本番のコースでも残りが150ヤードなら7番アイアンを握る、そして良い当たりを出そうとして自然と力が入る・・・
結果は目に見えますよね。大ダフリ、鬼引っかけ、クソ右ペラ、どトップ・・・なんてところでしょうか。

仮に芯を外したけど真っ直ぐ飛んだとします。芯を外してる訳ですから距離が足りずにグリーン手前のバンカーへ一直線。そして目玉なんてことも大いにあり得ます。

何が言いたいかというと、良い当たりをした時の150ヤードは自分の最大飛距離だと思うべきなんです。
グリーンセンターまで残りが150ヤードで、7番の最大飛距離が150なら、6番を握るのが正解だと思います。
6番の最大飛距離が160ヤードだとすると、ちょっと芯を外しても150ヤード程度は飛ぶ可能性が高くなります。そこでまず手前のバンカーを避けれる。
そして、最大で160ヤードのところを150しか打たなくていいと思うと、肩の力が抜けます。
リラックスした状態で軽くスイング出来るので、大きなミスがフルショットに比べると減ります。

仮に良い当たりが出て160ヤード飛んだとしましょう。それでもたった10ヤードのオーバーです。
奥からのパットは残りますが、グリーン上には残っています。手前のバンカーより次の一打でカップイン出来る確率は上がると思いませんか?

 

僕のアイアンは、いわゆる「飛び系アイアン」では無いのいで、友人や知人とラウンドするとドライバーは僕の方が飛ぶのに、アイアンで持つ番手は僕の方が大きいなんてことがよくあります。

アイアンは飛距離を争うものでも、飛べばいいものでもありません。
極端に言ってしまうと、グリーンに乗せるためのものです。

なので、僕はアイアンにおいては同伴者と比べて飛ぶとか飛ばないとか気にしません。
自分が狙った距離に、左右のブレが少なく正確に落とせるアイアンが一番だと思います。

それでも、やはりプロみたいに7番アイアンで180ヤードとか打ってみたいもんですが、所詮僕のパワーと技術では無理だと諦めています。

 

 

アプローチとパターを練習すれば飛距離は必要なくなる

飛ばしたい人の多くは、練習場でドライバーを練習する比率が大きいと思います。

実際に練習場で、ドライバーを打ってる人って多くないですか?

僕は練習場では、ドライバーはあまり、というかほとんど練習しません。
全く練習しない日もよくあります。

一つの考え方ですが、
ドライバーはある意味一番簡単なクラブとも言えます。なぜなら、200ヤード以上先のコースの端から端の中に落とせば良いのです。フェアウェイもどんなに狭くても横幅30ヤード以上はあるはずです。ラフが片側最低20ヤードとして、コースの幅は70ヤード以上、広いコースだと100ヤードは余裕であると思います。
その70〜100ヤード以内に落とせばセーフなんです。OKなんです。

アイアンになると、落とし所の幅は狭くなります。

アプローチはもっと狭くなります。僕的には、60〜100ヤード以内のアプローチはワンピン以内に寄せたい、60ヤード以内ならもっと近くに寄せたいし、30ヤード程度ならチップインかOK圏内まで寄せたいと思ってます。
パターになると、みんな狙いますよね。

正確性を数字で表すとしたら、
ドライバー:70%
セカンド:80%
アプローチ:90%
パット:100%
という感じではないでしょうか。

なので、ドライバーの精度を80とか90に上げるよりも、アプローチやパターの精度を上げるとスコアになります。
パターに自信があれば、余裕を持って気持ちを楽にアプローチできます。
アプローチに自信があれば、アイアンショットを緊張せずに打てます。
アイアンに自信があれば、ドライバーを飛ばそうとせずリズムよくスイングできます。

練習場では、100ヤード以内を練習すると、スコアはグンと上がりますよ。多分ね。

 

 

まとめ

実際に僕が、ベストスコアを更新したり、70台を出したり、スコアが安定し出したりしたのは、飛距離のマネジメントを意識し出してからです。

まず最初にドライバーの飛距離を求めなくなりました。10ヤードや20ヤード飛んで曲がるよりも、フェアウェイにあった方が、最悪ラフでもOBでなければある程度スコアになります。
飛距離を求めるあまり、OBを出していてはスコアに結びつきません。

もちろん、スコアよりも飛ばしたい!という方は、それもゴルフの楽しみ方の一つですから、そのまま突き進めば良いと思います。

しかしながら、スコアを求めるなら飛距離を求めるのは一旦やめた方がベターです。

飛ぶ、ということは有利ですが、必ずしもスコアに直結するとは限りません
もしろ、飛ばなくても正確なショットを打てる方がスコアに結びつきます。

ドライバーの飛距離で同伴者にドヤ顔するよりも、スコアで勝ってドヤ顔したほうが気持ちよくないですか?