父からもらった50年以上前のナイフが渋すぎて・・・YAXナイフ

父からもらった50年以上前のナイフが渋すぎて・・・YAXナイフ

父から、50年以上前に登山で使っていたナイフを譲り受けた。

僕が生まれる前、恐らく母と結婚する前に使っていたモノだと思う。
物を大切にする父らしく、ボロボロになっても使っていたのが分かる。

 

 

実は強者だったかもしれない父

僕が登山を始めてから、父と登山の話をする機会が増えた。

今までほとんど、と言うか父から登山について詳しく聞いた記憶は無い。
僕が登山を始めたからか、酒を酌み交わしながら遠い昔の記憶を話す父は嬉しそうだ。

そんな父を見ていると僕も嬉しくなるし、父から登山の話を聞くのは好きだ。

どこどこの山に登った話とか、テントも何も無しで野営した話とか、大雪の年越しに山小屋ですき焼きを食べたとか、雪の中5泊したとか、昔の登山道具の話とか・・・

聞いてみるとなかなかの強者ではないか。

テントも何も無しで、山の中で野営とか・・・僕にはまだまだ出来そうにないし、雪の中5泊も山で過ごすとか到底無理な話だ。

僕みたいに、ゆるいキャンプで使うナイフではなく、想像するだけで本物の使われ方をしてきたナイフなんだろう。

父が若かりしころ、過酷な環境下の山をずっと共に過ごしてきたナイフだ。もう次元が違う。

 

 

どこのナイフなんだろうか

刃の部分に「YAX」と刻印がある。

気になってネットで少し調べてみたところ、昭和の伝説的職人である、藤本保廣という人のナイフらしい。メルカリなんかでも中古品が出回っているが、どれも数万円の値がついている。

YAXナイフ、と検索すれば大量に情報が出てくる。そんなに有名だったのかと。

残念ながら、今のところ父からもらったナイフと同型のナイフをネット上では発見出来ていないので、製品名や型番などはわからない。
売ることは無いけど、今の相場にも興味はある。売らないけど。

父が購入した当時、そのナイフがいくらだったのか、有名だったのか、今度会ったら聞いてみようと思う。

 

 

僕にとってはいちばんカッコいいナイフ

僕は今までキャンプで、ウィンチェスター製のナイフを使っていた。たしか、4,000円前後で購入したものだ。

デザインもカッコいいし、手にしっくりくる形状も気に入っていた。

新しく洗練されたナイフは沢山ある。あ、カッコいいなと思うナイフも沢山ある。

でも、僕にはこの、父からもらった年季の入りすぎたナイフ、父と共に山を過ごしたこのナイフがいちばんカッコいい。

ウィンチェスターのナイフには申し訳ないが、これからはこのナイフをずっと大切に使い続けていこうと思う。将来的にグリップ部分やケースのリメイクも考えているが、今のところはこのまま使ってみようと思う。

 

もし僕に息子が居たなら、これを渡したいところだが・・・このナイフの主人は僕で終わるのかな。